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2015年05月23日

ACLSコース事前学習のヒント G2015

※本稿はもともとはガイドライン2010版を前提とした記事でしたが、2017年7月現在も参照が多いため、内容を最新のG2015準拠講習に合わせてリライトしました。(2017年7月25日)


最近、ACLSプロバイダーコースに関する質問が多いので、一度まとめておこうと思います。

ACLSを勉強しよう、ACLSプロバイダーコースを受講しようと思ったら、まずは ACLSプロバイダーマニュアル を購入しましょう。

そこから始まります。

AHA-ACLSプロバイダーマニュアルG2015準拠日本語版


必ずAHAガイドライン2015準拠という版を買ってください。古いガイドライン2010版のテキストを持ってくる方がたまにいますが、ダメです。

ガイドラインを経るごとだんだん薄くなっている本ですが、そこそこボリュームがあります。

全体をパラパラとみて興味があるところを拾い読みしてもいいかと思いますが、お勧めしないのは1ページ目から丹念に読んでいくというやり方。

時間があるならいいのですが、効率よく読むならプレテストを活用しましょう。

AHAの公式のACLS学習用専用ホームページがあります。

テキストを開いて、中表紙の裏側(iiページ)の下に、受講者用ウェブサイトにアクセスするための URL と、アクセスコードが記されています。

ACLS受講者用ウェブサイトの入口

ログインすると、日本語サイトに切り替わり、ページ上方にある「開始する」という赤いアイコンをクリックすると事前学習のためのプレテストがe-Learningで行えます。(G2010版までは日本語PDFで提供されていましたが、G2015からは英語版同様、オンライン化されました)

ACLSプロバイダーコース受講前の自己学習サイト


まずはこのプレテストを解きながら、関連するページを拾い読みしていくと、まんべんなく効率よく事前学習できると思います。

なお、ACLSプロバイダーコース受講条件として、このプレテストを70%以上のスコアで修了していることが求められています。e-Learing終了後のスコアシートを印刷して、受講時に持参することになっています。

このプレテストは何度でもできますから、最新の高得点が取れたものを印刷して持っていけばOKです。



さて、ACLSプロバイダーコースは、その名の通り、Advancedな救命スキルを学ぶコースです。

インストラクショナル・デザイン的な教材設計としても、下記の点は習得済み/知っているものとして、コース設計がされています。

・ヘルスケアプロバイダーレベルの成人のBLS
・モニター心電図
・蘇生に使う薬剤の薬理

BLSはいいとして、心電図と薬理について、これだけは、という点を列記しておきます。

モニター心電図:
・心室細動(VF)
・無脈性心室頻拍(Pulseless VT)
・無脈性電気活動(PEA)
・心静止(Asystole)
・頻脈系(心室頻拍、発作性上室性頻拍)
・徐脈系(1度房室ブロック、2度房室ブロック:ウェンケバッハとモービッツII型、3度房室ブロック)

薬剤:
・アドレナリン(血管収縮薬)
・アミオダロン(抗不整脈薬)
・アトロピン
・アデノシン

心電図はパターン認識でも構わないと思います。心電図の本を1ページから読んでいくような学習は勧めません。見分けられることがまず大事。また、これらの波形がどのアルゴリズムと関連しているのかイメージしておくといいと思います。

薬剤は、どの場面で使う薬なのか、用量・用法は? という点は少なくとも押さえておきたいところです。

その他、アルゴリズム図を眺めて、どんな判断・展開を行うのかをイメージしておいてください。最後のメガコードテストと呼ばれる実技試験の評価表が158ページから載っています。

このチェックリスト(どれかひとつ)のすべての項目にチェックがつくと、実技試験合格となります。

どんな流れで、展開されて、なにが求められているのか、アルゴリズム図と照らし合わせながら把握しておくことをお勧めします。

なお、テキストに付属するアルゴリズムのカードは、メガコード試験中も見ることができますので、アルゴリズムを暗記する必要はありません。(当日はお忘れなく!)


ACLSプロバイダーコースには、脳卒中と急性冠症候群も含まれていますが、これらは実技試験としては問われません。とりあえず、後回しでもいいですが、テキストを一読はしておいてほしいと思います。米国と日本の違いという点でわかりにくい部分もあるかと思いますが、そこはコース中にご質問いただければ。

その他、把握しておいてほしい点は、

・無脈性電気活動(PEA)とはなにか? このタイプの心停止から救命するためにはどうしたらいいか?
・同期電気ショックと除細動の違いはなにか? なぜ違うのか?
・経皮ペーシングとはなにか?
・波形表示呼気CO2モニターでわかること
・ROSCとはなにか? ROSC後のケアの目的は? TTMとは?
・RRTとMETとはなにか? その目的は?

といったあたりです。

こうしたことをきちんと把握しておいていただけると、短い講習時間の中で最大限の学習効果が得られると思います。


その他、副読本としてお勧めなのは、
改訂第3版ALS:写真と動画でわかるニ次救命処置
です。

改訂第3版ALS:写真と動画でわかるニ次救命処置


日本人が日本人のために書いていますので、具体的でわかりやすいです。

単に、二次救命処置を勉強したいだけだったら、AHAのテキストよりこちらのほうがお勧めです。(ただし、AHA-ACLSプロバイダーコース受講にはAHA公式テキストが必須です)



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2015年05月06日

救命講習後、職場に戻ったらすぐチェック!

保育園や幼稚園、介護職員向けの心肺蘇生法講習をした際に、講習の最後に配っているメッセージです。


救命講習受講後に職場でチェックしたいポイント


短い救命講習の中ではCPRという技術を身に付けるのが精一杯。

しかし、実際の救急事案では、CPR着手に辿り着くまでのノンテクニカルな部分が重要です。

学んだ「技術」を使える「パフォーマンス」に昇華するためのヒント。

救命を個人スキルから、施設全体のシステムの問題として考えをシフトしないと救命の連鎖はつながりません。

インストラクターの皆さんも、よければ参考にしてください。

本当は受講者全員で事例を共有してディスカッションができるといいのですが、なかなか時間が取れないのが現状。

よろしければ、このようなメッセージを最後に配ることをおすすめします。

この文面をまるごと使って頂いても構いませんし、アレンジしてもらっても構いません。ご自由にお使いください。

A4用紙に印刷できるPDFデータも公開します。

「職場のシステムとして考える救命処置」 PDF 312KB】




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