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2015年07月08日

最大の学びは教えること〜拡がりに期待をしつつ

この週末、一般社団法人AED-PROMOTE(スポーツシーンにおける突然死撲滅プロジェクト)さんとの共同企画で「スポーツ現場における救命法講習会」を開催してきました。

マリノスタウンでの傷病者対応コースforバイスタンダーズ


心臓への負荷がかかるスポーツの世界では心臓突然死は珍しい話ではありません。

そのためスポーツトレーナーは一般的な救命法を心得ていますし、サッカーや野球など、ファンイベントとして、PUSH講習やAED講習が開催されたというニュースも最近よく聞きます。

そんな救命法に対して意識が高いと思われるスポーツ関係者のために、さらに一歩先を学ぶ機会を、ということで私どもが相談を受けて実現したのが今回の「スポーツ現場における救命法講習会」でした。

BLS横浜オリジナル講習の「傷病者対応コース for バイスタンダーズ」をベースにして、スポーツ現場、特に今回は観戦中の観客に起こりそうな緊急事態を想定したシナリオで進めてみました。

胸骨圧迫のみの心肺蘇生法の練習から始めて、その後、「呼吸があったらどうするか?」「意識があったらどうするか?」というファーストエイド領域まで徐々に守備範囲を広げていく4時間の経験型学習プログラムです。

現実問題として、心停止という最悪の事態にいきなり直面するよりも、具合が悪くてうずくまっている人を見つけたとか、そういう比較的軽微なトラブルに遭遇するほうが多いのが現状かと思います。

最後の手段として心肺蘇生法は心得ておくべきですが、「ふだん使い」できる救急対応能力としては、体調不良を含め、困っていそうな人に声を掛けて、問題解決に向けたサポートをしたり、然るべき人に引き継ぐということのほうが現実的です。

言葉にすると簡単ですが、私たちにとっては見ず知らずの人に声を掛けて、訴えを聞くだけでもなかなか大変なこと。

そのあたりをシミュレーションを通して訓練するのが傷病者対応コースの基本コンセプトです。


今回は、午前と午後で2回の講習を開催して、延べ22名の方にご参加いただきました。

この企画の特徴は、午前中に受講した人が、午後にはアシスタント・インストラクターとして指導側で参加するということ。

よく言われることですが、最大の学びは教えること、です。

救急法という医学的とも思われる内容だけに、いきなり人に指導するというのは心理的にも抵抗が大きいかなと思う部分もありましたが、やってみたら、午前中の参加者の方たちも積極的に受講者に声をかけて、自分たちが学んだことを活き活きと伝える姿が多く見られました。

なにより楽しそうに受講者の方たちと話をしていて、自分たちが学んで、「へぇ!?」と思ったこと、「なるほど!」と思った体験を参加者にも感じてほしいという思いに駆られていたのかなと思いました。

救急法というコンテンツを伝える、というよりは、シミュレーション体験から学び取ることの楽しさや充実感をシェアするという学びのサポーターとしての楽しさ、のようなものがあったのかもしれません。

今後、このような機会を継続して提供し、学びの輪が広がることに期待しています。

今回は、横浜が誇るプロサッカーチーム「横浜マリノス」さんの協力で、練習場のあるマリノスタウンを会場として提供していただきました。

そのため、今回の参加者はサッカーファンの方が多かったようですが、ノルディックウォーキングのインストラクターさんなども参加されており、今後はもっと広くスポーツ関係者の方の参加を期待しているイベントです。

今後、AED-PROMOTEさんの方で、さらに横浜市内のスポーツ関連団体やプロスポーツチームに声をかけていくということですので、今後の拡がり、そして次回の開催はどのスポーツ関連施設になるのか、楽しみです。

次回開催は現時点、未定ですが、「スポーツシーンにおける突然死撲滅プロジェクト」のFacebookページなどで公示が出されましたら、またこちらでもご案内していきたいと思っています。


一般社団法人AED-PROMOTE
 http://www.aed-promote.link/

スポーツシーンにおける突然死撲滅プロジェクト
 https://www.facebook.com/aedpromote





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2015年07月02日

私たちが開催する講習の特色

AHA講習を展開する組織として、私たちの特徴について説明したいと思います。


日本には現在9つのAHA ECC提携団体があり、下の図に示すような法人(学会やNPO、企業、任意団体など)が、AHAと契約を結ぶことで、国際トレーニングセンターとして認証されて、それぞれ独立した立場でAHA公認講習を開催しています。

日本のAHA講習開催団体の関係図


同じAHA講習を開催していても、このような組織建てになっているため、トレーニングセンター同士の横のつながりはなく、日本国内で一元管理されているわけではない、という点はあまり知られていません。

そのため、同じAHA講習を開催している団体(トレーニングセンター)でも、目指すところやその対象、雰囲気や考え方など、母体組織によって、特色の違いが見られます。


私たちは、現在は主に日本医療教授システム学会AHA国際トレーニングセンター(JSISH-ITC)の一員として活動しています。教授システム学ということで、教育工学(インストラクショナル・デザイン)を研究する学術団体の下にいますので、AHA講習プログラムに対しても、常に教育という視点から捉えているのが私たちの特色です。

どのように指導したら効果的か、またシミュレーション教育と実臨床の間の溝を埋めるにはどうしたらいいか、など、教え方(逆説的に、学び方といった方が適切かもしれません)という視点でAHA講習を考えています。

つまり、BLSやACLS、またはPEARSといった講習プログラムが先にあるのではなく、適切な心肺蘇生法ができる、二次救命処置でチームワークを発揮する、心停止につながる危険な兆候に気づき介入できるといったゴールに到達するための手段の一部としてAHA ECCプログラムを活用している、と言っていいかもしれません。

教育デザイン的に考えたときに、AHA講習は現場でのパフォーマンスまではカバーしていないことは明白ですから、AHA講習で基礎スキルを身につけた後、どう現場で使えるパフォーマンスに持ち上げていくかという、先を常に考えています。

このあたりが、数あるAHA講習開催団体の中でも受講者の皆様から高く評価を頂いている部分なのかもしれません。





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