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2013年04月09日

心肺蘇生法における年齢区分の違い

※以下、AHAガイドライン2010での市民向け/医療者向け心肺蘇生法、またはJRCガイドライン2010の医療者向け勧告の内容なのでご注意ください。


●大人と子どもの蘇生法は違いますが、その区分は思春期

●AEDの小児用パッド(システム)の適応は8歳未満 (JRCガイドラインでは就学年齢未満)



心肺蘇生法を勉強すると、このふたつの年齢区分が出てきます。

そこでたまに質問されるのは、

「すごく小さな子どもみたいな体型の大人がいた場合、どうしたらいいですか?」
「大人みたいな大柄な6歳の子、どうしたらいいですか?」

インストラクターの皆さん、こんな質問を受けたらどう答えますか?

年齢区分の意味合いの違いを理解していないと、正しく答えることができないかもしれません。

CPR開始が優先か、通報(AED手配)優先か、という蘇生手順の違いは、思春期を迎えたかどうかで区別しますが、これは体の発達、特に呼吸器系の完成の有無を意味しています。つまり、子ども特有の呼吸原性心停止リスクが残っているかどうか、という点が問題となります。

ですから、いくら体格が小さくても、年齢が思春期を越えていれば、一般に大人向け蘇生法が適応されます。

一方、AEDの小児用パッドの適応は、体重で計算されます。小児用パッドはショックのエネルギーが1/3の50Jに減衰されるようになっています(フィリップス社のFR2の場合)。G2005の時代には、体重25キロ未満は小児用パッドという言い方をすることもありました。小児の場合、手動式除細動器を使う場合は体重1キロあたり2Jで計算されます。ですから、医学的に判断すれば、大型な子どもの場合は成人用パッドを使った方がいい場合も考えられます。

ただ、AEDの場合は医学的な判断のほかに、法的な根拠も加味しなければなりません。薬事承認を得た医療器具ですから、その添付文書に従った操作が求められます。そこで基準として就学年齢未満とされているのであれば、医師以外はそれに従うべきです。

日本版JRCガイドラインと米国版AHAガイドラインで、小児用パッドの適応基準が異なっていますが、薬事承認も含めた政治的理由によるもので、医学的に言えば、8歳であっても就学年齢であっても、絶対的な意味はありません。そういう「お約束」という理解が妥当でしょう。

具体的に、どう答えるかは質問してきた相手の立場にもよりますので、一概には言えませんが、このような根拠を知っていると、応用が聞くのではないでしょうか?


追記:消防や日本赤十字など、日本版JRCガイドライン2010で学ばれる方は、基本的に子どもを区別する概念が廃止されていますので、ご注意下さい。"ユニバーサル化"ということで、日本標準の市民向けの教え方では、すべて大人向けのやり方に統合されています。





posted by BLS横浜 at 09:04 | TrackBack(0) | 心肺蘇生の仕組み | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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