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2013年07月12日

保育園でのエピペン研修の実際

今日は都内の保育園で「重症アレルギー反応へのファーストエイド」研修でした。
いわゆるエピペン講習です。

エピペン(アドレナリン自己注射器)注射の訓練


園長先生から、「一般のエピペン講習は臨場感がないので、ぜひBLS横浜さんにお願いしたい」と依頼をいただき、今回はアシスタント・インストラクターも交え準備万端で臨みました。

講習時間はエピペン使用を中心に1時間きっかり。

最初の10分くらいで、アレルギーの基礎理解と、アナフィラキシー・ショックで人が死に至る機序を説明。

エピペンの使い方は、まずは自分に打つ基本形を練習して、その後、二人一組で人に打つ練習。この際、ポイントとしているのは「体勢」と「固定」です。

「苦しがっている子どもってどんな姿勢でいるでしょう? 傷病者役の人は、思い思いの格好をしてください」

大腿の外側に垂直に注射をするのですが、相手の姿勢によっては非常に打ちにくいです。安全キャップをはずした後に、エピペンを持ち替えることで、誤って自分の指に刺してしまうという事故のリスクが増大します。

そこで、エピペンを順手に持つのか逆手に持つのか、また自分がどんな姿勢で打ったらいいのか、を考えてもらうのです。

さらに子どもは嫌がって暴れるかもしれません。

また打った瞬間、痛みで逃げてしまって十分に薬液が注入されない可能性もあります。だから傷病者役には少し暴れてもらって、その状況下で注射部位を固定して打つにはどうしたらいいのか、考えてもらいます。

さらにいうと、自分に打つ場合と他人に打つ場合で、「注射部位を揉む」動作がすこし違ってきます。救急法の原則は、「他人の血液に触れてはいけない」だからです。そこも考えてもらいます。

まとめると、次の3ステップで注射スキルを習得します。


 1.自分で自分に打つ
 2.人に対して打つ(立位もしくは座位で落ち着いた状態)
 3.イレギュラーな体勢で、嫌がる子ども(役)に対して打つ


その後、園内での役割分担、つまり注射をする人、補助する人、通報する人など、役割を考えてもらいつつのシミュレーション。

そこでインストラクターが患児役を演じ、派手に苦しがって暴れます。

演技とはいえ、それだけでも参加者は焦ってしまい、思ったとおりの行動はなかなかできません。そこを振り返り、良かった点、改善できる点をまとめてから再度シミュレーション。

そんな構成の1時間です。

このシミュレーションの段になると、受講の保育士さんたちの表情が変わります。これまで、「エピペン注射って意外と簡単だな」と思っていたことが、実際はどうなのか、具体的にイメージが湧くからです。

このあたりを「臨場感のある講習」と評していただけるのは、私どもにとってもうれしい限りです。

部分的な技術の切り取りであるテクニカル・スキルと、実際のパフォーマンスの間にある溝をどれだけ埋めることができるか?

もちろん完璧にはできませんが、すこしでもそのギャップが解消できるように私たちも日々、訓練手法を考え、工夫しています。







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