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2013年09月15日

BLS横浜の講習はてきとーです。

BLS横浜のBLS講習を体験されたから、「適当さ」が良かったとコメントを頂くことがよくあります。

熱心に蘇生法を学んでいる方から言われることが多いように思います。

確かに適当です。

「反応確認のとき、両手で肩を叩くのと、額に手をあてて片手で肩を叩くの、どっちがいいんですか?」

消防系の講習でがっちり身につけてきた人からはよく質問されます。

私達の答えは「どちらでも、やり慣れた方でどうぞ」。

「胸骨圧迫の手の組み方はどっちがいいんですか?」
「自分にとってやりやすいやり方でいいと思いますよ」

こんな具合に、CPRにきっちりした型を求めることはしません。

なぜなら、「型」や、やり方に医学的根拠がないからです。

BLS横浜の講習、というより、BLS横浜のベースとなっているAHA(アメリカ心臓協会)の講習がそうなのですが、医学的根拠(エビデンス)があることにはとことんこだわりますが、エビデンスがないことにはうるさくありません。

いちおうAHA流の「型」はDVD教材のデモ映像で示されていますが、別にそれじゃなくちゃいけないというわけではなく、実技試験で問われているのは、医学的根拠がはっきりしている「質の高い蘇生」を行えているかということだけです。

肘が曲がって、見るからにナヨナヨした(?)胸骨圧迫でも、それが胸骨の下半分を少なくとも5センチ押せていて、ペースが100回/分を下回らず、しっかりリコイルができていれば、どんなに見た目がひどかったとしても、堂々の合格です。

意外に思われるかもしれませんが、G2010の時代の今でも、呼吸確認に「見て聞いて感じて」をやったとしても、反応確認、呼吸確認、「誰か来て!」までを10秒以内にやっていれば、実技試験は合格です。

新しい呼吸確認法に医学的な確固たる根拠があるわけではないからです。(現にBLSヘルスケアプロバイダーマニュアルでも呼吸確認法をどうしたらいいかは明記されていません)

とかくきっちりと型にはめようとして、遊びがないような印象で教えられることが多い心肺蘇生法。だからこそ、エビデンスベースドで、根拠がないことには鷹揚さを持つ、というスタイルが「適当」「緩い」と感じられるのかもしれません。





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2013年08月16日

救命法普及のためのPR戦略 その2 ネット編

前回に引き続き、今日は、救命技術の普及啓蒙の手段としての、インターネットの活用に関する話です。

昔は、なにかイベントを開こうと思ったら、その告知はタイヘンでした。チラシを作って、公共施設に置いてもらったり、各家庭に配ったり、はたまた新聞や雑誌に載せるには莫大な費用がかかったり、、、

その点、今はインターネットを使えば、ほとんど費用をかけずに告知・宣伝活動ができるので本当に便利な時代になりました。特に、今はソーシャルネットワークサービス(SNS)と呼ばれるシステムが充実していますので、その気になれば、一流企業に負けないくらいの"宣伝"ができます。

これを利用しない手はありません。

SNSもたくさんありますが、BLS横浜が活用しているのは、FacebookとTwitterが中心です。

その他、ホームページとブログ・サイトがあり、このふたつが母艦となり、FacebookとTwitterは拡散ツールというか、補助的な使い方です。

BLS横浜は、ファーストエイドやCPRの講習を開催しています。この"イベント"の企画と告知、募集はホームページで行なっています。その告知ツールとして、FacebookとTwitterが大きな役割を果たしています。

ある日、ホームページを更新して新しいイベントを発表しても、そんなに毎日ホームページをチェックする人はいませんから、あまり目立ちません。しかし、FacebookやTwitterは毎日チェックする方が多いので、そこでホームページへのリンクを含めた告知を流すことで、最新情報が一気に広まります。

この役割に置いて、FacebookとTwitterは優劣は特にありませんが、特徴がすこし違うのは把握しておいたほうがいいかもしれません。

「Twitterの情報はすぐに埋もれていく」

Twiiterは140字という字数制限がある分、気軽に書けます。故に全体的に投稿数が多いです。人によっては数千人の人をフォローしている人もいますので、たまたま見ているときに投稿がないと、わざわざ半日も前の文章を追いかけて読んでくれる人はいません。

ですから、Twitterを使う場合は、ひと目につく時間帯を意識して情報発信することが大切です。

Facebookに関しては、見ている人のタイムラインに情報が流れるタイミングは一定ではないようです。またトラフィック数もTwiiter程ではないので、比較的時間は気にせず、投稿して大丈夫な印象です。


このように、本家のホームページで一次告知媒体として、そこへの入り口としてSNSを活用する。

これがインターネットを使ったPR方法の基本です。


次に考えたいのは、フォロワーの数。

告知を幅広く見てもらい、周知の範囲を広げるのは、Twitterであれば、「フォロー」してくれるフォロワーの数、そしてFacebookでは「いいね!」を押してくれて、投稿を定期購読してくれる人の人数が重要です。

購読者数を上げるために必要なことは、ずばり「良質な情報の提供」、それを継続的に続けることです。

救命講習の開催情報の告知、それ自体、ある意味、社会活動なのですが、営利企業に置き換えると、それは宣伝戦略です。売り込みばかりしている企業は嫌われます。

つまり、講習情報以外でも、そのアカウントからの情報発信を受け取ることで、メリットがあるかどうかが大切なポイントとなります。

その点、BLS横浜は、なにも救命講習の参加者を増やすことが目的ではありません。救命に関する知識・技術の普及が目的。そのひとつとしてFace to faceの講習会があるというだけです。

質を大切にしていますので、大規模講習はあまり開催しません。1回の参加者はせいぜい10名以下。

となると、私たちが直接、技術を伝えられる人は非常に限られます。

だからこそ、知識や情報の拡散という点では、講習会に人を呼びこむことより、インターネットでの情報発信を最重要ツールとして活用しているのです。

もしBLS横浜が、講習会に人を誘導するためだけにインターネットを活用しているとしたら、ここまで積極的な情報発信はしません。正直、こまめな更新には労力も時間もかかるからです。

情報発信自体が、講習会を開催するのと同様、重要な価値がある行為と考えているからこそ、ブログ、Facebook、Twitterと、それぞれの特性に合わせた情報発信に力を入れています。

もしかすると、こうしたスタンスが、しばしば類似他団体と違うと皆様に感じてもらっている部分なのかもしれません。


最後にまとめです。

1.インターネットやSNSを活用しない手はない
2.情報は惜しみなく出す
3.売り込もうとしない
4.すぐに結果はでない。継続が大切






posted by BLS横浜 at 15:29 | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月14日

救命法普及のためのPR戦略 その1

最近、救命法普及のためのPR戦略について、よくお問い合わせをいただきます。

なかなか一言で説明できるものではないのですが、参考までBLS横浜の活動方針とやり方を中心に書いてみようと思います。

BLS横浜の啓蒙活動や、講習会の告知、申し込みはほぼ完全にインターネットで行っています。

これはスタッフがすべて本業の傍らで活動しており、電話対応ができないためです。専任の事務員はいません。

そこで、ホームページ、ブログ、facebook、Twitterを使って情報発信し、メールを中心にやり取りをし、ホームページで申し込み受付をしています。

この方法は、初期投資もほとんどなく、誰でも始められて、やり方しだいでは効果が大きいのが最大のメリットですが、最大の欠点は、インターネットを利用していない人には、まったくアプローチできないという点です。

地元、横浜では、消防の外郭団体が普通救命講習を積極的に開催していて、市の広報などで告知、電話で申し込みを受けていますが、そちらとはきっと受講者層がまったく違っているはずです。

BLS横浜の講習では就労年齢以上の方の参加はほとんどありません。

また、インターネットのみでの告知の問題点は、「関心がある人の目にしか触れない」、ということです。

市や県の広報に載ったり、チラシを配る、など、不特定多数へのPRを行わない限りは、この点、限界があるでしょう。

この点をある程度カバーする方法として、誰でもすぐにできるのは、公民館やボランティアセンターなどにチラシをおいてもらったり、掲示を行うという方法です。

このように、活動をPRしたい対象群に合わせて、宣伝戦略を考え、最適化していくことは必要です。

次回、BLS横浜が力を入れているインターネットを活用したPR法について、もう少し詳しく説明しようと思います。






posted by BLS横浜 at 06:47 | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月07日

「助ける?助けない?何をする?」― 応急救護の選択

応急救護に関して、「助けない」という選択肢があると公言することに関してご意見をいただきました。

手当を必要とする人が、手当を受ける機会を失することが無いような指導をお願いしたいという趣旨で、あえて、「助けない」という選択肢の存在を強調することを危惧するご意見でした。

確かにTwitterという140字という文字制限がある中での発言としては、部分的に切り取られると、真意が伝わりにくく、不用意であったと反省しております。

そこで改めて、「助けない」という選択肢の意味について説明させていただきたいと思います。

なお、ご指摘を受けた文章の全文はFacebookページのこちらに掲載されています。Twitterではこの文章を5分割して投稿しました。当該ツイート部分だけ、一人歩きを避けるという点で、削除しています。


まず、根本として理解していただきたいのが、BLS横浜は蘇生ガイドライン2010のコンセプトを受け継いで、心肺蘇生法講習をゼロから見なおした、という点です。

ガイドライン2010はこれまでにない画期的な内容です。これまで、こうすべきという蘇生科学上の理想に重きが置かれがちだった心肺蘇生法に「実行性」という、現実主義が持ち込まれたからです。

このことは心肺蘇生法の国際コンセンサスCoSTRに、EIT(education, implementation and teams)という新しい章が作られたことからもわかります。日本版蘇生ガイドラインでも「第七章:普及・教育のための方策」として採用されています。

例えば、誰もが心配する「胸を押したら骨が折れるんじゃないか?」という懸念。それに対する答えを科学的に導き出して、迷ったら胸を押せという方向性を支持しています。一方で、これまでとかく市民向け講習では、難しいとか、生々しすぎるという理由で言及が避けられがちだった死戦期呼吸に関しても、指導の必要性が強調され、映像教材の使用についても推奨されています。

あとは、「楽しく学びましょう!」とガイドライン2005以降の風潮に相対するかのように、CPRは肉体的にもハードな運動である点を講習の段階で伝える必要性が言及されています。その結果、例えばAHAのBLSヘルスケアプロバイダーコースでは、胸骨圧迫練習はすべて5サイクルさせて、"ハードさ"をあえて体感させるような教材設計に変更されました。(結果、手の皮がむける人が続出していて、講習には絆創膏が欠かせません)

このように、これまでは、一般市民にとっては絵空ごとに近い観念的な学習体験であった救命講習にも、現実さが求められているのがガイドライン2010時代の蘇生法講習の在り方です。

そこで、BLS横浜では抜本的に講習を見直しました。変更点をあげたらキリがないのですが、例えば、、

・マネキン相手では呼吸確認練習はできない → 生身の人間で「呼吸あり」状態を認識する訓練
・「あなた119番!」では通報してくれない → 119番通報練習
・「周囲の安全ヨシ!」では、安全確保ができない → 具体例を示し、安全確認と安全確保の違いを理解してもらう
・一人では救助活動はできない → 周囲の人との協同、役割分担を体験、練習

といった工夫をしています。これらはできるかぎり、シミュレーションの中で、受講者自ら気づいてもらえるように務めています。

このように「現実」にフォーカスすると、さまざまな問題が浮上してきて、複雑な感情が沸き上がってきます。

現実問題、路上で膝をついてCPRをすれば、ズボンは汚れますし、女性でストッキングだったらボロボロになります。(女性研修医の救命事例の報道でそうものがありました)。また、とある有志の実験として1時間路上でCPRを続けたら膝から流血したという報告もありました。

ましてや、とかくありがちな交通事故の対応の場合、救助者に駆け寄る前にしなくてはいけない点がたくさんあります。傷病者の安全よりは、周りの人たちの安全ですし、なにより自分自身の安全。

救命講習を受けていて、救命スキルが心得がある方は、とかく要救助者に目が向きがちですが、要救助者の優先戦順位は最下位です。多くの状況では、安全確保だけで手一杯、さらには周りの人の安全配慮だけで終わってしまう場合が多いです。救命講習の場面のように、要救助者に取り付ける場面は現実、あまり多くありません。

高速道路の事故などを想像してもらえば、理解しやすいと思います。この場合、車外に出て救助に向かうのはNGです。バイスタンダーとして出来ることは、道路公団や警察に通報すること。これが最大のファーストエイドです。さらにできることと言ったら、それが適正かはわかりませんが、安全な路肩から発煙筒を投げて、後続車への注意喚起をするくらいでしょうか。

このように、安全確保には明らかな優先順位があるのです。

自分 → 仲間 → 周りの人 → 傷病者

こうした現実問題に触れると、何がなんでも助けるべき、という考え方には自然となりません。

新聞や雑誌の見出しで、「レスキュー隊、決死の救助活動!」みたいな見出しが踊ることがありますが、決してそんなことはありません。危機管理のプロは勝算がある管理された行動しかしません。なにが危険かを判断し、それを回避しつつ助ける準備と公算があるから、救助に向かうのです。もちろんリスクはありますが、少なくとも命がけではありません。

ですから、当然、準備が整うまでは救助には向かいません。

海で沖に流された人がいて、先に救急車が到着しても、救急隊員が海に飛び込んで助けるということはあり得ません。ボートなり、水難救助の訓練を受けた人が来るまでは、残念ながらなにもできないのです。

これはまさに、「助けない」という選択です。


こうした現実を救命講習の中で考えてもらうことは、「手当を必要とする人が、手当を受ける機会を失する」問題ありな指導なのでしょうか?

安全にできることだけをする、それが私たちが伝えたい最大のことです。

CPRは現実、それなりのリスクがあります。精神的なインパクトは大きく、ほぼすべての人が多かれ少なかれ、心的外傷を受けます。

自信がない人は、あえて手出しはせず、119番通報し、人を集めるだけでも、それは立派な救助活動です。

そこで、自分の手ですぐにCPRを開始しなかった、ということが返って自責の念として後遺症となる可能性もあります。そういった方は、自信がつくまで訓練してほしいと思います。

ですから、プロのための講習(BLSヘルスケアプロバイダーコースハートセイバーCPR AEDコース)では、一人一体のマネキンを準備して練習量を多く取っていますし、その後、無料の復習参加の機会を提供しています。躊躇することがないように、後悔することがないように、いつでも感染防護手袋を持ち歩くことの大切さも強調し、ファーストエイド講習ではニトリル手袋を配布しています。

どこまで介入するかは、救助者ひとりひとりの訓練と準備の程度によってまったく違うのです。

これをしなくちゃいけない、という決まりは、対応義務のある人(医療者、学校教職員、警備員、スポーツインストラクター等)以外はありません。対応義務があり、準備をしていても、現実100%のことは難しいでしょう。

無理なくできる範囲でやればいいし、そもそも自分の心と体、さらには付随して自分の家族を守る上で必要があれば、あえて見て見ぬふりをするのも選択肢のひとつです。(できれば119番だけでもしてくれると嬉しいですが、それですら難しい精神状態も理解できます)

そうしたあらゆる選択肢を持った上で、できれば、すべての人に適正な訓練と準備をしてもらい、いつでも積極的に行動ができるようであってほしいと願っています。

東日本大震災のときに、世界的にも稀有といわれる日本人の善良さがクローズアップされました。日本人は助けたいという思いを潜在的に持っている。だからこそ、安全認識を正しく持ち、救助者と救助者の家族が不幸な目にあってほしくないのです。

少なくとも私たちは闇雲に、受講者の恐怖心を煽るような講習はしていませんし、無関心を増長するような講習展開もしていません。

もし救急法指導にあたる立場の方で、疑問に感じる方がいましたら、見学参加ウェルカムです。

見てもらった上で、直接ご意見いただけるとうれしいです。





posted by BLS横浜 at 16:18 | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月06日

見ず知らずの人を助けるモチベーション

今募集中の「効果的な心肺蘇生法指導の方略〜成人学習理論を活用する」ワークショップとも関わる話ですが、救命講習をはじめ、大人に対して教育を行う場合、動機付けやモチベーションが大切です。というより、学ぶ動機付けがされていない研修は効果がなく、失敗に終わります。職場内での強制参加の研修でそんなことを感じたことありませんか?

救命講習も、それが受講者が求めていることに合致しているかが問題です。

「博愛の心で勇気を持って!」というスタンスの教育が、例えば警備員や学教教職員、保育士の救命教育に適しているとは思えません。

また、病気がちな家族がいて、そのいざというときに対応したいのか、それとも本当に博愛心から人のためになりたいと思っているのか、それによっても学ぶモチベーションはだいぶ違います。

こう考えると、「家族や身近な人を助けたい」「業務上の対応義務」といった動機は明快で、教える上でのスタンスも明確です。家族を助けるなら、感染防護に割く時間があれば口対口人工呼吸を教えますし、業務上の対応義務があるなら、隣人愛云々ではなく、義務と責任を強調し、それに見合った練習量と感染対策が必要となります。

そしていちばん難しいのが博愛精神や隣人愛から、通りすがりの他人を助けることにフォーカスしている人たち。この場合、教える側がどのようなスタンスで教えるのかは非常に悩むところです。

というのは、救命や事故対応の現場は、テレビドラマのようなキレイ事だけではないからです。たいへん危険なリスクが伴います。そんなとき、家族であれば多少のリスクには目をつぶってでも助けるでしょうけど、赤の他人に対してどこまでのリスクを負う覚悟があるのか? そんな現実と考えると、恐らく受講者さんが頭に思い浮かべているのも現実との乖離を伝え、後悔しないような判断ができるような支援を行うのが、通りすがりのバイスタンダーとしての救命法の指導法ではないかと思うのです。

そんな考えから、救護義務でもない、家族相手でもない、第三者に対する義務のない蘇生や救護を行う人にフォーカスをしたCPR&ファーストエイド講習が、「傷病者対応コースforバイスタンダーズ」です。ここには日頃考えることがない救命とは何なのか? そんな哲学も含んでいます。

助けるか、助けないか? その選択から始まるのです。

助けるべき、というのは、対応義務のある人、もしくは家族や親しい人を助けるときだけの論理であって、それ以外では助けないという選択肢もあるのです。薄情に思えるかもしれませんが、それが現実です。

気になった方は是非、「傷病者対応コースforバイスタンダーズ」、参加してみて下さい。






posted by BLS横浜 at 12:26 | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月07日

思いの発露としての救命スキル習得

人のために何かしたいと思う気持ち。

災害支援。

ボランティア。



そんな「思い」をつなぐ共通項、そこに心肺蘇生法や救急法がある。


そう強く感じるようになりました。


水も電気もなく、風呂はおろか手を洗う水さえないところに自ら出向き、被災者の方たちと同様、体育館の床に寝泊りをしての現地での支援活動。


現場に行くことができない人たちも、何かしたいという思いから、さまざまな活動を始めています。

自分にもできることがあるかもしれない。

そんな思いに即呼応するひとつが、人のためになる技術を身に着けること。

震災発生後、救命講習への問い合わせが増えました。


一人一人の力は小さいかもしれない。

また私たちが伝えられる人数は限られています。

しかし、何かしたいという思いに応えることは、この先の大きな可能性を秘めています。



心肺蘇生法や救急法は、人のために何かしたいと思う気持ちの入り口。

そう考えます。

皆様の気持ちを受け止め、できれば増強して、次につなげていくのが私たちの使命。


震災により横浜周辺にも少なからずの影響が出ています。

遠方からの受講希望者も多いため、交通機関への影響等も考え、いったんはすべての講習を順延としました。

しかし皆さんの熱い思いに応えるため、万全ではないのは承知の上で、活動を再開します。


現在、各日程を調整中です。

どうぞ今後のウェブでの告知にご注目ください。

posted by BLS横浜 at 01:06 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月25日

「帰宅難民」への備え

3月11日の地震発生の際、東京・横浜では交通が麻痺し、たくさんの帰宅難民が発生しました。

これを機に、普段の何気ない通勤・通学を見直そうと考えた方は多いのではないでしょうか?

そこでお勧めしたいのが下記のようなお助けグッズの携行です。

サバイバルグッズ的なものは、こだわりだしたらきりがないのですが、都市部を想定した是非これだけは! と思うのはこんな感じです。

 1.携帯電話(スマートフォン)
 2.携帯電話バッテリーの予備
 3.小型LED懐中電灯
 4.エマージェンシーブランケット

地震発生直後から携帯電話はほぼ通じなくなりました。電波は入るものの回線が混雑して通話はまず無理で、携帯メールも大幅に遅延したり、送信できなかったり。

そんなときでも実はインターネット回線は比較的すいていて、ウェブの閲覧や、Gmailなどのウェブメールは普通に使えていました。

なにより大活躍だったのはTwitterです。

一番情報が早かったのはTwitterですし、助け合いの輪が生まれたのもTwitterです。電車の運行状況や震源地情報、さらには「○○駅周辺では□□ホテルがロビーを避難所として開放した」というラジオではなかなか流されなかったローカル情報が次々と流れ込んできて、その威力を感激のうちに実感しました。

出先で地震にあって帰路が立たれた場合、Twitterを使っている人そうでない人では圧倒的な違いがあったはずです。

きっと携帯電話で情報収集していた人は画面に釘付けだったと思いますが、そうなると心配になるのが電池の持ち。特にiPhoneなどのスマートフォンは普通に使っていても電池が2日と持ちませんから、予備電池の携行は欠かせません。


小型LEDライトに関しては、地震発生時、デパートや地下街などにいた人は必要性を痛感したはずです。

明かりが消えた店内で余震を気にしつつもパニックを起こさず、屋外に出るのは難しいです。

携帯電話の画面も真っ暗闇ではほんのりとした照明にはなりますが、避難をするための明かりとしては心もとないのが現実。

そこで小型のLEDライトを通勤かばんに忍ばせておくことをお勧めします。最近のLEDライトは小型でありながら驚くほど明るいです。理想は頭につけて両手をフリーにできるヘッドライトですが、通勤常備用としては単3や単4電池一本で光るような懐中電灯タイプでも十分。

blanket.jpg

最後はエマージェンシーブランケットですが、これはAHAのハートセイバー・ファーストエイドコースでも皆さんに使用体験をしてもらっている大きなアルミホイルのような保温グッズ。

折りたたむとこぶしより小さなコンパクトさですが、広げて全身を覆えばとても暖かく、冬場でも屋外で夜を明かすことができます。

もともとは宇宙開発で作られたもののようですが、登山などの緊急用や、救急隊の保温シートとしても使われています。

これをかばんに忍ばせておけば、最悪どこかで夜明かしすることになったときでも寒さからは救われます。

ほんとにこんなもので、とお思いかと思いますが、その暖かさはどうぞファーストエイド講習で体感してみてください。

私の個人的な経験ですが、真冬の2月にこのシートを使って公園のベンチで野宿した経験があります。当初は夜明かしをするつもりでしたが、シートのおかげで寒さもなくすっかり寝入ってしまい、朝、寝過ごして人々の視線が恥ずかしかったのを思い出します。


まだ余震が続く横浜ですが、これを機になにか、と考えている方がいらっしゃったら参考にしてください。

posted by BLS横浜 at 02:11 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月28日

2010年を振り返って

12月26日の小児救急法フルコース(AHA Heartsaver AED+Family & Friends First Aid for Children)を持ちまして、2010年のBLS−AED.net横浜の講習活動が終了しました。

思い返せば、今年は上大岡から横浜にメインの講習会場を移し、仲間のインストラクターも増えて、大きくパワーアップした年でした。

テレビ取材を受けたり、なんてこともありました。



2010年中にBLS−AED.net横浜が開催した講習会の延べ回数は、69回。

受講者延べ人数は、359名。

内訳を見てみると、今年は意外にもACLSプロバイダーコースやPEARSプロバイダーコースなどの二次救命処置プログラム開催が多く、反対に定番だったBLSヘルスケアプロバイダーコースが若干少なめ。

またBLSやCPRだけではなく、ファーストエイド系のプログラムが充実していたのが特徴的です。


日本国内ではBLSヘルスケアプロバイダーコースとACLSプロバイダーコースしか提供していないトレーニングサイトや活動拠点が大半の中、気づけば、BLS−AED.net横浜での開催コースバリエーションでは間違いなく日本一となっていました。

BLS for Healthcare Provider
Heartsaver AED
Heartsaver First Aid
Heartsaver Bloodborne Pathogens
Family & Friends CPR
Family & Friends First Aid for Children
ACLS Provider
PALS Provider
PEARS Provider

Core Instructor Course
BLS Instructor Course
Heartsaver Instructor Course

中でも日本ではBLS−AED.net横浜でしか開催していないのが、ファミリー&フレンズ・ファーストエイドforチルドレン(FF−FA)。

今年になって本格稼働をはじめましたが、これが大当たりでした。

子どもは心停止になってしまうと予後が悪いため、早めに気づいて心停止に至らせないように予防するのが大事。

そういった意味で、子どもの救急法はとても大事なのですが、日本ではなぜか子どものファーストエイドを教えるプログラムがあまりありません。(特に公的団体によるものは)

しかし学びたい人は沢山います。そんなところにジャストフィットしたのが、このアメリカ標準のFF−FAでした。


血液に触れる可能性がある職業の方のための血液媒介病原体対策を学ぶ Heartsaver Bloodborne Pathogens も密かに人気でした。

医療従事者以外で、どんな需要があるのだろうと思いながらも開催してみると、思いも寄らぬ職種の方が受講に来てくれたり、また感染対策専門の医師や看護師などからも、高い評価をいただき、日本でも意外と需要があることに驚きでした。



この年末から、BLS−AED.net横浜のAHA講習は、基本的にすべてガイドライン2010対応に切り替わりました。

より良い講習提供のために独自に資料を作成したり、ガイドライン2010対応準備がまだまだ忙しい状況ですが、来年度も皆さまの期待に応えて、幅広いジャンルで講習提供していきたいと思っています。

2010年は日本で未開催のAHA ECCプログラムの日本導入並びに普及に力を入れた年でしたが、来年はこれらの教育プログラムを通して培ったノウハウを活かして、BLS−AED.net横浜独自の講習プログラムの開発ならびに提供にも力を入れていきたいと思っています。

より使える救急対応技術と実践力を目指して、BLS−AED.net横浜はよりクリエイティブに活動展開していきます。
posted by BLS横浜 at 03:51 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月21日

ハワイよりAHAプロバイダーカードが届きました

ハワイのAmerican Medical Response AHAトレーニングセンターから、AHAプロバイダーカードがまとめてどどんと届きました。


ハワイAMR-TC発行AHA-USプロバイダーカード


これから皆さまへの国内発送作業に入ります。



残念ながら一部、カードの到着が前後しているようです。

まだの方は申し訳ありませんが、今しばらくお待ちください。


posted by BLS横浜 at 01:15 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月07日

ハンズ・オンリーCPRはより多くの心停止者を救う

先ほど、アメリカのYahooニュースで、胸骨圧迫のみの心肺蘇生法(ハンズオンリーCPR)の有用性を示す報道がありました。


"Hands-only CPR saves more lives in cardiac arrests"

http://news.yahoo.com/s/ap/20101006/ap_on_he_me/us_med_hands_only_cpr



2008年からアメリカ心臓協会AHAが提唱している Hands only CPR のその後を報じています。

Standard CPR with mouth-to-mouth and chest compressions is still best for very small children and victims of near-drowning and drug overdose,

子どもの場合や薬物中毒、溺水の場合は、通常の人工呼吸と組み合わせた心肺蘇生法の方が望ましいとしながらも、心原性の心停止には胸骨圧迫だけの方が効果的であるという点。


Researchers looked at 4,415 adult cardiac arrests outside of hospitals in Arizona from 2005 to 2009 during the campaign.

The rate of bystanders attempting any type of CPR increased from 28 percent in 2005 to 40 percent in 2009. Bystanders were more likely to use hands-only CPR over traditional CPR as time went on.

And victims who got hands-only were more likely to survive: 113 of 849 victims (13 percent) who received the hands-only method survived, compared to 52 of 666 victims (about 8 percent) who received conventional CPR.

アリゾナでの2005年から2009年のデータ(成人心停止:4,415ケース)が示されています。

何らかのCPRを行った人の数は、2005年の28パーセントから2009年の40パーセントと増加、ハンズオンリーCPRを受けた傷病者の生存は13%、従来のCPRの生存は8%。


Hands only CPRは、バイスタンダーCPRを促進するという点で効果ありと判断されています。何もしない人をいかに減らすか、というのが胸骨圧迫のみのCPRのポイント。適応をどうするかという問題はあるにしろ、社会的には有効であるということのようです。

新ガイドラインではどうなるかという点には直接触れられていませんが、ガイドライン発表の1週間前にこのような報道、興味深いです。



新しい心肺蘇生法ガイドライン2010の発表まで、あと1週間ちょっとです。
posted by BLS横浜 at 01:25 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月29日

AHAの「一般市民向けCPR講習」日本語版正式リリース決定

アメリカ心臓協会AHAの公式日本語ウェブサイトの情報によれば、ファミリー&フレンズCPR(Family & Friends CPR)プログラムの教材が正式に日本語化されるようです。


これは日本にはかなり大きなインパクトになるのでは? と予感しています。


ファミリー&フレンズCPRは、もっともベーシックな心肺蘇生法教育プログラムです。
AHAの区分の中では「コミュニティ向け」に分類されており、心肺蘇生法を広く普及させるためのもので、誰もが気軽に受けられる内容になっています。

誰もが気軽に、というのは、1時間から2時間で終わるシンプルな内容で、かつテキスト代が数ドルと安く、受講料は実費のみ、もしくは無料。

つまり、日本で言うと、消防の普通救命講習Iとか、日本赤十字社の救急法基礎講習に相当する内容です。


安くてシンプル、それは決して「安かろう悪かろう」ではありません。

長年の経験と教育科学に則って教材設計をするAHA。このファミリー&フレンズCPRでも決して手は抜いていません。

医療者向けのヘルスケアプロバイダーコースや対応義務のある市民向けハートセイバーAEDコースと同じクォリティてDVD教材は作り込まれています。


それが完全日本語化されたら、それはすごいことです。

気軽に心肺蘇生法を学ぼうと思ったときに、今後はこのファミリー&フレンズCPRという選択肢が日本全土に広がるからです。

というのは、日本にいるAHA-BLSインストラクターはおそらく数万人。

日本中の津々浦々でAHAインストラクターは活動しています。

それが一斉にこの市民向けコースを展開するようになったら、日本のCPR普及率に大きく寄与するはずです。

ましてやAHAインストラクターは、きっちりと教育学と医学サイエンスで鍛えられた蘇生教育のプロ。心肺蘇生法教育では世界一の定評があります。

これまでは、医療者教育にしか発揮していなかった力を広く市民に向けて還元できるようになる、これは大きいことだと思います。



BLS−AED.net横浜では、ファミリー&フレンズCPRの有用性に目を付け、英語版教材しかない状況ですが、工夫を凝らして、日本国内で地道に開催してきました。

おそらく公募コースとしてファミリー&フレンズCPRを開催していたのはBLS−AED.net横浜だけだったと思います。

これこそ日本に必要なプログラムと自信をもって行ってきたことが、次回ガイドラインでは日本語公式採用されることになってとてもうれしく、また誇らしい気持ちでいます。

英語版教材は2011年3月までには発売されるようですが、日本語版の出る時期は未定です。

しかし2011年以後、「AHAは医療従事者のためだけのもの」という時代は終わるに違いありません。

世界が認めた教育メソッドにすべての人が触れることができる環境、AHAインストラクターとしてこれほどうれしいことはありません。


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2010年07月23日

胸骨圧迫(心臓マッサージ)だけの心肺蘇生法

最近、新聞やテレビ報道などでも、人工呼吸を行わない心臓マッサージ(今は胸骨圧迫といいます)だけの心肺蘇生法の話題を耳にすることがあります。

実はこれはアメリカ心臓協会AHAが2008年3月末に発表した ハンズ・オンリーCPR Hands only CPR が大もとになっています。

成人(大人)が目の前で卒倒するのを目撃したら、119番通報(アメリカでは911ですが)をして、すぐに胸を押すように、というもの。

アメリカではテレビCMなどで盛んにこの簡略化された心肺蘇生法をPRしています。



人工呼吸を行わないこの新しい心肺蘇生法は、成人(大人)が突然に倒れた場合に行う場合に限って、人工呼吸を伴う蘇生法と遜色がないとされています。

他人の口に自分の口を当てて呼気を吹き込むという口対口人工呼吸は、気持ち的に抵抗があるのと、また手技的にも難しいということで、心肺蘇生法を実践する上での大きな障壁となっていました。

そこで人工呼吸をしなくても、蘇生率に大きな違いがないのであれば、最初から人工呼吸を省略した方がリーズナブルでは? というのが、このハンズ・オンリーCPRです。

実はこの人工呼吸を省略しても蘇生率は変わらないという根拠となる医学論文は、主要なものが2本あっていずれも日本人が書いたものです。

日本医大の長尾先生と京都大学の石見先生という心肺蘇生法普及に尽力されている先生の論文が国際的に評価されて、先進的なアメリカが世界に先駆けてこのHands only CPRを発表しました。



この人工呼吸をしなくてもいいという理由を、すこし掘り下げて説明しようと思います。

人工呼吸を省略してもいいという前提条件として、実は次の2点があります。

 1.大人であること
 2.目の前で倒れた


大人が突然卒倒した場合、いちばん可能性が高いのは心室細動と呼ばれる心臓のリズムの異常です。これは生活習慣病なども関係していて、大人によく見られる状態です。

簡単にいうと心臓が細かく痙攣して血液を送り出せなくなりますので、事実上、心停止。そうなると血液に溶け込んだ酸素が脳に行かなくなりますので10秒程度で意識を失い倒れます。

これは突然起きますから、血液の中にはまだ十分酸素が溶け込んでいます。問題は心臓が機能停止して血液が巡らないために、その酸素を重要臓器(脳と心臓)に供給できないということ。

特に脳組織は数分間でも酸素供給が途絶えると細胞が死んでいってしまいますから、どうしようと考えるよりまえに胸を押して、あなたの手で心臓の代わりをしてあげることが大切です。

心停止中は体の臓器は機能停止しています。酸素が必要なのは重要臓器である脳と心臓だけですから、必要な酸素量は普段より少なくて大丈夫です。

ですから、目の前で倒れた場合に限って、人工呼吸は行わなくても胸骨圧迫だけである程度の時間は酸素供給が行えるのです。


こうした蘇生の仕組みを考えると、人工呼吸省略がすべての場合に当てはまるわけではなく、大人が目の前で倒れた場合のみ、という理由が納得いただけるのではないでしょうか?


胸骨圧迫だけの蘇生法、日本国内での位置づけ


通常、心肺蘇生法はILCORと呼ばれる蘇生法の国際会議を経て5年毎にやり方が更新されています。しかしこのハンズオンリーCPRは、ILCORの国際的な合意に基づいたものではありません。

日本からの論文を元に、American Heart Associationというアメリカ心臓病学会(世界的に影響力を持った学会です)がアメリカ国内基準として独自に発表したものです。

そのため、日本をはじめ、ヨーロッパ諸国などは、この胸骨圧迫のみの心肺蘇生法を正式には採用していません。というのは、このやり方が間違っているとかそういうことではなく、もう少し時間をかけて国際会議の場での検討を重ねた方がいいのではないかという慎重な考え方からです。

Hands only CPRが発表されたのは2008年。

ILCORのコンセンサス2010の発表予定は、2010年10月。

きっと、今回の国際コンセンサスでは、この人工呼吸省略の話が正式に盛り込まれてくるのでは? と予想されています。(国際会議には日本からも参加していますが、発表までは内容を極秘にするよう誓約書を書いているため、情報の先行リークはありません)


このような事情がありますので、赤十字社消防など、公的な機関が教える心肺蘇生法では、原則的にHands only CPRは指導されていません。

しかし、蘇生法普及団体としてはおそらく日本最大であろう大阪ライフサポート協会はPUSHプロジェクトを展開していますし、厚生労働科学研究として行われたJ-PULSEプロジェクトでは、かなり以前から胸骨圧迫だけの蘇生法を提唱してきました。(動画が見られます


もちろん、現行のガイドライン2005でも、人工呼吸はフェイスマスクやバッグバルブマスクなど、感染防護具がなければ、省略可となっていますから、他人に対して行う蘇生は胸骨圧迫だけでも構わないとなっています。

何もしないよりは、胸骨圧迫だけでも行うだけでも大きな違いです。

ただ、それは「目の前で倒れた大人」に対する蘇生法として行えば、通常の蘇生法と遜色がありませんが、例えばいつ倒れたかわからない、とか、水難事故の場合、子どもの場合などは、無意味ではないけど効果に関しては科学的な裏付けはない、というのが現段階での位置づけです。


さて、次回は、Hands only CPRがあまり奨められていない子どもの心停止の原因について考えてみたいと思います。
posted by BLS横浜 at 23:01 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月19日

ハワイのAHAプロバイダーカードが届きました

お待たせしました!

4月に受講いただいた方たちのハワイAmerican Medical Response TC登録のAHAプロバイダーカードが届きました!

アメリカン・メディカル・レスポンスAHAプロバイダーカード

 ・ハートセイバーAED
 ・ハートセイバー・ファーストエイド
 ・BLS for ヘルスケアプロバイダー
 ・ACLSプロバイダー

日本国内の提携組織(International Training Center)ですと、受講当日や遅くとも受講1ヶ月後にはカードをお届けできるのですが、BLS−AED.net横浜は、アメリカ本国のトレーニングセンターの出先機関として活動しています。

事務処理がすべてアメリカ国内で行われるため、タイムラグが生じる点はご迷惑をおかけしています。




来週初めにはお手元に届くよう書留郵便で配送予定です。

大変長らくお待たせしましたが、カードからハワイの空気を感じていただけたら幸いです。

posted by BLS横浜 at 02:02 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月17日

ハートセイバーAEDとヘルスケアプロバイダーコースの違い

私共が開催しているアメリカ心臓協会AHA公認の心肺蘇生法講習会について質問をいただきましたので、この場でも共有させていただきたいと思います。

ご質問内容は、

「BLSヘルスケアプロバイダーコースを受講すれば、ハートセイバーAED講習を受ける意味はないか?」

というものです。

一言でYes/Noで答えるのは難しく、結論としては、ご自身の必要にあったコースを選んでほしい、また医療従事者であってもハートセイバーAEDコースを受けるだけの価値はある、となるのですが、以下に、もう少し詳しく書きたいと思います。


BLSヘルスケアプロバイダーコースは、数あるAHAの一次救命処置コースの中でも俗に「AHAのBLSコース」と言われるくらいにポピュラーな代名詞的なコースです。

赤ちゃんから大人まで、あらゆる年齢層を対象とした心肺蘇生法と窒息の解除法を主に病院内を想定して、医療従事者レベルで習得します。

片やハートセイバーAEDコースは、赤ちゃんから大人まで、あらゆる年齢層を対象とした心肺蘇生法と窒息の解除法を、職場や日常生活を想定して非医療従事者レベルで習得します。

これだけ聞くと、ヘルスケアプロバイダーコースの方が高度な内容で、これさえマスターすればすべてOKという印象かも知れませんが、必ずしもそうではありません。

実のことをいうと、心肺蘇生法の基本的な実技練習量に関しては、ヘルスケアプロバイダーコース(HCP)よりハートセイバーAED(HS−AED)コースの方が多いのです。

ハートセイバーAEDコースでは、救急現場の状況が映像教材の中で沢山例示され、その中で、現場は安全か? どのように通報をするか? など、具体的に考えて練習するようになっています。

これがHCPにはない大きなポイントです。

急変現場に慣れていない人には、言葉で状況を提示するだけでは不十分で、映像教材を通してイマジネーションを膨らませて、シミュレーションをすることが大切です。それがいざというときに実戦可能な力につながっていくのです。

アメリカ心臓協会AHAのDVD教材は、その受講対象に合わせて、必要性を考慮し、また学ぶモチベーションを高めるような教育工学に基づいた教材設計になっているのです。


また、HCPは医療現場を想定していますので、バイスタンダーCPRの基本となる安全確認に関しては触れられていませんし、小児のCPRの練習はほとんど含まれていという点も大きな違いです。


そもそも受講対象が明確に違っていて、その教材設計も違っていますので、ハートセイバーAEDとヘルスケアプロバイダーコースはまったく別物と考えていただいた方がいいかもしれません。

医療従事者であっても、職場ではなく、町中でバイスタンダーとして動くためにはヘルスケアプロバイダーコースよりハートセイバーAEDコースでのトレーニングの方が実践的と言えます。

ヘルスケアプロバイダーコースはバッグバルブマスクという医療現場で使われる特殊な人工呼吸器具の使い方や、気管挿管された場合のCPR、二人法CPRなどを含むため、基本手技の練習に関してはHS−AEDの方がじっくりと練習できます。

実はどちらのコースも所要時間はほとんど変わりません。

そんなわけで、ぜひ皆さんの目的にあったコースを選んでいただけたらと思います。
posted by BLS横浜 at 23:25 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月03日

脳卒中(くも膜下出血)とAED

昨日、野球選手が練習中にテレビカメラの前で卒倒し、救命処置が施されたという出来事があったようです。

それに関連して、ホームページを見てくださっていた方から質問メールをいただきましたので、ここで取り上げさせていただこうと思います。


【ご質問内容】
脳卒中が疑われる場合、まず救急車を呼んだとして、待っている間にAEDなどをためすことは逆に後遺症を残す原因になることはないでしょうか?今日巨人のコーチがグランドで倒れましたが結果として脳卒中だったようですが、グランド上でAEDをしていましたのでふと疑問に思いました。脳卒中のときは「気道を確保して安静にして救急車を待つ」ほうがいいと聞いたことがあるのですが。



救命講習を受講した経験がある方は思い出していただきたいのですが、急に人が倒れたり、倒れている人を発見した場合の対応は次の通りです。

1.反応(意識)の確認 → 反応がなければ119番通報とAED手配

2.呼吸の確認(10秒以内) → いつも通りの呼吸が確認できなければ人工呼吸2回と胸骨圧迫30回を繰り返す

3.AEDが到着したら装着して、音声指示に従う


ですから、確認するのは反応と呼吸だけでいいんです。それ以外の要素はまったく関係ありません。

心停止の原因が脳卒中だろうとなんだろうと、取るべき行動は同じです。

仮にくも膜下出血を起こしていたとしても、呼吸をしていなければ、脳出血の問題以前に助かる可能性がゼロになってしまいますので、心肺蘇生法が優先。

難しいことは考える必要はないのです。


それにそもそも現場で原因がわかることはまずありません。

脳出血だって意識不明になってしまえば病院に行ってCT取らなければわかりませんから。

ですから、脳卒中が、、、とかいうのは結果論でしかないわけです。

反応がなければ119番とAED、呼吸がなければCPR開始と器械的に覚えてしまうのが正解です。



posted by BLS横浜 at 23:07 | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする